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《エンド1》
戦いの最中突如アラームが鳴る。
その後天井から勢いよく紫色のガスが探索者目掛けて噴射した。
ガスを吸い込んだ瞬間探索者は苦しみ、喉をかきむしり、皮が剥がれ血が流れ、爪が剥がれ、それでもかきむしり続ける。
口からは泡がとめどなく溢れ、意識が途絶えようとしたその時。
「何だ、その部屋からも出れないなんて情けない。さて、次は誰をさらって来ようか」
そんな聞き覚えのある声が聞こえたが、それを理解する間も無く、生き絶えた。
【バットエンド】
《エンド2》
男と共に急いで出口の扉を開けると、突然辺りが紫色のガスに覆われ、息苦しさに喉を抑えた。
「最後まで馬鹿正直に俺を信じるなんて…人間とは本当に面白い」
男はそんな毒が立ち込めた空間でも何故か平気でこちらを冷めた目で見ていた。
意識が遠のく中、男の顔がより神々しく見えてくる。
あぁ、この美しさは人間では無い。
そう気づいたが、それはすでに後の祭りだった。
《エンド3》
扉を開くと、そこには何処までも続く森が広がっていた。
ようやく外に出れた、そう思った探索者の背後に黒い影が忍び寄る。
「君達は優秀だ、出口はあっちだと嘘をついたのに、本当の出口見つけるなんて。最後まで楽しませてくれてありがとう」
男はそう言うと、世界が突然闇に覆われ、探索者は出口の無い暗闇へと落とされる。
【バットエンド】
《トゥルーエンド》
扉を開くと、そこには何処までも続く森が広がっていた。
外に足を踏み出すと、背後から笑い声がこだまして聞こえる。
「そうか、俺を置いて逃げるか、良いぞ気に入った。逃げろ、逃げまくれ!」
監視室に閉じ込められた男の声は、何故か楽しげで、それが逆に探索者の恐怖心を煽り、探索者は全力でその場を後にした。
森から何とか抜け、警察署に転がり込み、事の顛末を話すと、警察は森の捜索を開始した。
探索者も同伴し捜索するが、何故か森からは何も見つからなかった。
警察はすぐに捜索をやめて、皆で戻ったが探索者だけは森の中で声を聞いた。
「さて、次は何をして遊ぼうか」
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