恋に恋する16歳

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「くうぅぅうううっ・・・たぁまらああああああん!!」 「いってぇ!」 「んあ?」 あおいが振り替えると、痛そうな顔をして足を擦る結城春斗がいる。 「何やってんの?」 「お前がいきなり立つから、椅子が俺の足にぶつかったんだよ!ったく・・・」 「春がそんなとこに立ってるからでしょ」 「お前なぁ、出入口の横の席なんだから、俺じゃなくても通るってーの!」 キーンコーンカーンコーン 「はーい、席に付けよ」 英語の男性教師が教室に入ってきた。 「ちっ」 春斗は軽くあおいを睨み付けて、斜め前の席にどっかりと座った。 「ちって・・・。本当に柄悪いんだから」 「ぶつぶつ言ってっけど、聞こえてるからな」 振り向きもせずにそう言い捨て、机の下でスマホを弄り始めた。 相変わらずの態度のでかさ。 春斗とは高校に入って以来の仲だ。 彼は隣町の中学だったが、その悪さ振りはあおいの学校にまで噂が流れるほどだった。
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