story.1 -君の存在-

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急にいつもの彼に戻ったかと思えば、少し不安そうな声でそう聞き返す彼。 これも、覚えてないの…? 宇「本当…だよ。」 西「…みさこちゃん、俺、今日の記憶は全部あるよ?」 宇「え…?」 西「みさこちゃんの顔、不安そうに見えた。」 宇「だって、お酒飲んだら記憶なくなるって言ってたから…」 西「ははっ、覚えててくれたんだね。」 西「みさこちゃん。これから話すこと、一回しか言わないから聞いてくれるかな?」 宇「う、ん…」 西「俺ね、みさこちゃんに一目惚れしたんだ。一生懸命に仕事をする姿とか、素敵な笑顔に。 けどね、関わっていくうちに、気になり始めた。みさこちゃんの浮かべてる笑顔は、もしかして偽りなんじゃないかって。だからみさこちゃんのことをもっと知りたい、その笑顔を俺が本当の笑顔にしたい、って思った。……………みさこちゃんが好きです。みさこちゃんの笑顔を僕の手で、本当の笑顔にしたいです。僕と、付き合ってください。」 宇「…西島さん、芸能人だし、ファンの皆さんもたくさんいるから私なんか…」 西「芸能人でも、一般人と変わんないし、俺のファンは俺の決めたこと、理解してくれると思うよ。」 宇「…私で、いいの?」 西「みさこちゃん以外有り得ないから。」     
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