「恐怖勝手に開く駐車場のバーの謎」

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「昔、そういう仕事をしていたことがあるので」 そういう仕事?モデルかな?と、那日花之博士は思ったが、プライバシーを侵害してまで聞きたい情報ではなかったのでスルーした。だが、特殊な経験をしていると、新しいことに気が付きやすくなるので、嬉しいことだった。 「でも、瞳の中だと、色も出てないしわかりにくいかしら?例えば彼氏にとってもらったりしたら、彼氏が分かっちゃったりするんだけど」 「なるほど。でも大丈夫です。いろを復元する方法も研究されてます。たとえば、白黒写真。これをカラーに戻す方法はもう実用に近いです。」 と、問題点を解決する研究がすでにあることを那日花之博士は伝えた。知識があると、新しい問題の解決作も一瞬で思いつくのが特徴だ。こうやって、どんどん潰していった先に、本当の未踏の地が見えてくるのだ。 「カラーと白黒の映像を比べて、どのように白黒にするのかを逆変換かけるというものです。白黒といっても全てベタではなく、いろによって、黒の模様が違うのでそれを解析するわけです。」 「すごーい」 素直に、布通野女史は驚いた。 「それと同様に、瞳の中の画像と、もとの画像をセットでデータを貯めれば、すぐに瞳のなかの人物も普通のカラーにすることができます。」     
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