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「恐怖勝手に開く駐車場のバーの謎」
「それでは、日常生活研究会をはじめます。」
樫子伊助手はそう切り出した。
いつものように、樫子伊助手が進めるスタイルだ。
「ぱちぱちぱち」
布通野女史は口でそう喋りながら、拍手をした。
「うむ」
那日花之博士はそうつぶやいた。
「なにかテーマがある人はいますか?」
樫子伊助手はみんなにそう訊ねた。
ここは、メンバーからいつも適当にお題をもらって進めていくスタイルの研究会であった。
「はいはいはい!」
布通野女史は元気よく答えた。
「はい、じゃあ布通野さん!」
樫子伊助手は元気よく手を上げた、布通野女史を指名した。
「こないだぁ、郊外のデパートに車でいったんですけどぉ。いつもどおり駐車券を貰って。買い物して、無料の判子を押してもらって、駐車場に出たんです。」
布通野女史は、先日あった出来事を詳細に説明した。
彼女は日常生活に潜む不思議を見つけるのが得意なのだ。
「ふむふむ。そのあとは、駐車券をいれて、バーが空いてでるだけですね。」
樫子伊助手は合いの手をうった。
「そう!普通はそうなのに、その駐車場、駐車券を入れる前に勝手にあいたんですよ!!怖くないですか!?!?私こわくなっちゃってぇ」
「こわ!!!」
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