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それから数軒回ったが、結果は全て同じだった。
文句を変えても怪しまれてしまい、ついには不審者がいるとの連絡が回ってしまったのか、ビデオの話をすると何も言わずに通話を切られてしまうことすらあった。
俺は頭をがしがしと掻きながら、次に行くべき家を探していた。
本当はこんなことはもうやめて、警察を通してビデオテープを見せてもらうよう頼むのがいいのかもしれない。
しかし、俺にそれをさせないのはあの新聞記事だった。
捜査が十分に行われず、無実の人が死刑になってしまったというあの記事。
たとえビデオテープに映っているかもしれないと話したとしても、そんな不確かな情報で捜査はできないと言われてしまうかもしれない。
実際、俺だって本当に映っているのか、映っていたとしてもその人物が俺だとはっきりと判別できるかどうかさえわからないのだ。
下手に捜査を頼んで結果何も得られなかったとなれば、何とかして罪を逃れようとしているように思われるかもしれない。
いつのまにか俺の息はどんどん荒くなり、視界も狭まって、頭痛がひどくなっていたが、そのことに俺は気づいていなかった。
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