春の日差し

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さあ、次はみんなでこのペンチを使って一緒にチャレンジするよ。もうほとんどはがされてるけど、足の親指がまだ残っているので、このペンチで、みんなで一緒に親指の爪をはがしましょう! あれ、また泣いてるの?怖くない、怖くないよ~。これは楽しいことなんだよ?生きてる価値のない人間に、何の価値もない人間に苦しみを与えることは、とっても良いことなんです。さあ、みんなでペンチを持って、さあぐっと押して!そう!そう、元気よく! ははは、おじさん、うめき声あげてるね~。面白いね。 さあ、最後にみんなで今度は灯油をかけますよ~。そればしゃーん、ばしゃーん!よくできました~。これはね、おじさんを燃やすために使うんだ~。 はい、ではおじさんに火をつけま~す。さあ、みんなでおじさんを囲んで『燃えろよ燃えろ』を歌いましょう。ほら、おじさんよく燃えてるよ。なんか楽しくなってきたね。さあ、みんなでマイムマイム踊ろうか! そう、音楽に合わせて踊って!おじさんの悲鳴もリズムだからね。リズムを感じて元気よく踊りましょう!ね、楽しいね! 春日差しがまぶしく光る公園。緑の木々はそよ風にゆれて、空気は澄んでいます。 そして、公園の真ん中の木に罪を犯した生きる価値のない人間が吊るされて悲痛なうめき声をあげて泣いています。生きる価値のない人間は、純粋な子供達に見守られながら真っ赤に燃えていきます。 そして、子供達は吊るされた男の泣き顔を見て笑います。笑いながらみんなで楽しく輪になって踊ります。なんと平和な光景なんでしょう!見て下さい、子供達のあの活き活きとした笑顔!本当に、子供の笑顔は人類の宝ですね。私、保育士になって良かったです。 (終)
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