第2章 ラブホテルにて

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 まずはお口奉仕を教える。その後で動けないように縛った上で処女をいただく。処女かな? 処女だよね。よし、そう決めた。  そしてさらにあの可愛らしい乳房には……それはまだ内緒だ。  そのためには、いろいろなものが必要だ。縄と一口に言っても女の子を縛るのに適したロープはなかなかない。  荒縄とかはよせ。縛られる身にもなってやれよ。あれ、すっごい跡がつくんだぞ。もっと柔らかくて、かといってすぐに緩んだりしないものじゃないとダメだ。手枷にしたってすぐ抜けるようでは役に立たない。アイマスクや口枷……。  というようなことを考えて、必要なグッズを通販サイトで手配したり制作したりしているうちに、2週間が過ぎたのだ。  俺って、だめな奴……。  威張って言うことではないが、これがヘタレというものである。こんな性格になったのはおそらくはアレのせいであるが、それについてはいずれまた。  今の問題はうまくいった暁ではない。その前だ。暁の前だから真夜中である。朝飯前だからディナーの後と言い替えてもいい。どこかの謎解きが得意な暴言執事のように。  ともかくその前だということはわかってはいる。わかってはいてもどうすりゃいいのさ思案橋。2週間も開けたら100年の恋も冷めてしまうぞ。     
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