第1章 承認

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ピピピピッ ピピピピッ いつもの場所に手を伸ばし目覚し時計を止めた 「ん?」  体がだるい…生まれてこの方スッキリと目覚めたことがない…いわゆる低血圧てやつだ 「ヤバっ」  瞬時に鼓動が高まった。信じられない速さで起き上がる…が直ぐに土曜日に気がついた 「昨日目覚し、切った気がしたのにな……はっ!美香」  僕は、ゴミの海に遭難しているスマホを探した 「確か、昨日…携帯握りしめて寝たよな…」 目のやり場を変えベッドの辺りを見渡すと枕のすぐ横にそれは、あった 「あった!ハハハ…はぁ…俺って女々しい…」 すぐさまLINEのチェックをする 「美香からメッセージが来てる!」  開くとメッセージの長さに冷や汗がでた (別れ話か!!?)  あきら!全然わかってないよ!私が怒ってるの は隣の部屋の女と仲良さそうに話してるのを見たからです!何度目だと思ってんの!!前はコンビニの女、その前は、会社の人!本当にロングヘアの美人に弱いんだから!!バカ! でも…もういいや!!気が済んだから許してあげる 別れるはずないでしょう!もう!怒 そうそう…今度のカレーは美味しく作るね 笑 後…掃除はちゃんとする事!! クローゼットの中もまだ見てないんでしょう!! ちゃんとメッセージ残したのに!どうせなら、クローゼットは最後に掃除してね!楽しみは最後にね!大好きだよ!  僕は満面の笑みで、枕に顔を埋めて大声で叫んだ 「よかったぁ?!」 子供のようにベッドの上で枕を抱きしめながら飛び跳ねる。天にも登る気持ちとはこの事だ。  今度は意識をして深呼吸をした、昨日のため息とはわけが違う! 「フーー!よし!掃除だ、掃除!まずはこの部屋だ」  4日間締めっぱなしだったカーテンをまず開けて、窓を開ける。差し込む光は僕を照らす!まるでスポットライトを浴びている気分!  テーブルの上のゴミを全てゴミ袋に入れ、倒れたペットボトルも全て一緒に捨てる。  分別しないといけないのだが、今回だけ!と片付け続けた。 こぼれた物は、一昨日来ていた脱ぎっぱなしのTシャツで拭き、ゴミ袋に!  みるみる綺麗になっていく…2時間前の部屋と同じに思えないほどに 「後は、脱ぎ散らばった服をまとめて、洗濯かごに入れ……ん?」  掃除を初めてずっと違和感があったのだが、やっと理由がわかった、
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