遊園地事情

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その後、遊園地の最寄り駅のホームでもばったりその子に会ったんですよね。ああ、今日はよく会うな~と思ってたんです。 帰りの電車は帰宅ラッシュと重なる時間なのが嫌なんですよね。人に押しつぶされそうになりながら、ずっとスマホの画面眺めてます。 それから1時間ですね。3回乗り換えて、自宅の最寄り駅まで来ました。電車降りて、階段に向かって歩いていたところで。ふと、後ろが気になって振り向いてみたんです。 そうしたら背後10メートル先に、さっきの女の子がいました。こっち見て笑ってましたね。 げえーっ!と思って。急いで階段を駆け上がりました。改札慌てて出てから右に曲がり、柱の影に身を潜めました。 もう、心臓バクバクですよ。1時間かけてついてきたのかよ?って。女の子、すごい形相で走ってきて、キョロキョロと私のことを探してました。スマホで誰かと喋っていたのが見えたんで、ファン同士で情報交換してたんですかね。女の子は、その子まま走って私を探しに行きました。当然、私は女の子が行ったのと逆の方向に逃げましたよ。その日の帰り道は、すごく遠回りしながら帰りました。 そのことがあって以来、帰りはなるべく速足で歩くようになりましたね。いや、何が怖かったって、女の子がごく普通の人の感じだったことです。ストーカーするようには見えなかった。たかだか、ショーのダンサーですよ?イケメンでもない、地味めの女ダンサーですよ?どんな家に住んでるのとか、興味あるんですかね。いや~、怖かった~。 え?後ろに?刃物持ってる女の子がいる?ちょっと、冗談はやめて下さいよ~。 (終)
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