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   慌ててミツオは、逃げようとしたが、【奴】に捕まってしまった。  【奴】に捕まったが最後、どんなにもがいても逃げられないのだ!!  「・・・終わった・・全て終わっちまった・・・」  ミツオは観念して、うなだれる。  「ミ~ツ~オ!!こんな所に入って来ちゃったの?イケナイ子でしゅね~」  女子学生服の上にエプロンを着ている【奴】は、  ミツオを高く持ち上げ、胸元に引き寄せると、  とがった耳から、のど元、肉球まで体中撫でまくった。  【奴】のあまりの撫でっぷりに、思わず  「ニ、ニャーッ」  と、口から出てしまった。  「あ、ミツオ、ひょっとして、食べ物のニオイに誘われて来たな?」  「悔しいが、当りだ」  ミツオは撫でられながら、心で答えた。  「流石だね、明日のメニューの1つ、カツオとシャケたっぷりの、   【ねこまんま】のニオイをキャッチするとはね!」
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