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『おぅ!全然変わってないなー!
まだまだいけるよ!』
わたしを見て、店長が言った。
それが嘘だというのは、わたしが一番よく分かる。
昔から変わらない金髪に近い茶髪。
何が入っているのか分からない、大きなお腹。
得体の知れない雰囲気。
変わっていないのは、店長の方だわ。
心で呟き、進められていないのに、ソファーに腰を下ろした。
一応、面接だ。
近況報告、家族関係、主人の収入、わたしの収入、月に稼ぎたい金額、わたしが出勤できる時間帯、曜日などなど。
色んなことを確認して、
写真撮影をした。
ホームページに載せる、パネル写真だ。
写真撮影を予測していたわたしは、押し入れの奥深くから、未使用の下着をひっぱり出してきていた。
主人の知らない下着だ。
これを出勤用にしよう。そう思って、パネルにもその下着を使った。
30代半ば、弛んだ身体、頭で踊る白いもの、限られた時間。
ここから、また風俗嬢としての日々が始まった。
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