猿山ぶっ殺す!

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猿山ぶっ殺す!

「おめぇのせいで死んだんだ!」  刑天が鉞で猿山を惨殺した。  目をくり貫かれるかと思ったから小田は拍子抜けした。 「何で目を潰さないんですか?」 「あぁ!?なんだテメェ!?」 「予測不可能な事態が起きたもんだからビックリしてるんす」  小田には自分の死期を悟る能力がある。  今のところ82まで生きられる。  慌てる必要はない。   つまり、この怪物は俺に敵意はないってことだ。 「驚かせちゃったかな?ん?オダチン!?」  聞き覚えのある声だ。 「もしかして源田さん?」 「ゲンダっす!ゲンタじゃないっす!杁殺すぞ!」  木に入るでエブリ。 「源さん死んだんじゃなかったんすか?」  ゲンダは俺に捜査のイロハを教えてくれた先輩刑事だ。杁に騙されて殺された。 「オタは元気だったか?」 「オダだって!」  40、何でイキナリ下がるの?タメ口叩いたくらいで殺されんのかよ!? 「小田、うだつの上がらなさそうな名前だな?」  82に戻った。うまくバカに出来たからストレスが解消されたのか? 「杁は見つかったか?」 「今のところは…………」  81 「まぁいいや?怪物になったんだ、いつでも殺せる。猿山は杁の下僕だったんだよ」  看守の山田も1枚噛んでいる。  それにしても怖い!  首なし死体がベラベラしゃべってる。 「あ~あ、天国に行きたいけどさ?杁殺さないとダメなんだよ」  刑天は悪人なら殺してもいいってルールがある。  天国に行くための殺人なら罪には問われない。 「手伝いますよ?」  85に増えた! 「マジで?気持ちはありがたいが、おまえは人間だからな?悪人だろうがなんだろうが殺したら罪になる」 「泣き寝入りするんですか?弱いっすよ!」  86に増えた!  刑天に味方すると長生き出来るのか? 「オダチン、おまえ最高のデカだな?杁を殺してくれ?猿山から守ってやったんだ?出来るよな?」 「わかりました!やります!」  杁を殺さないなんてオドオドしてたらホラーじゃなくなっちゃうし?殺さないと本気度とか分かんないみたいだし?まぁ、いいじゃん?これまでたくさんの作家欺いて来たことだし?編集者の1人や2人死んだくらいじゃ地球はびくともしない(^-^)  それに断ったら小田自身があぶない。 「出版社に片っ端からバズーカぶっぱなせば杁を殺せるかもね?ウヒャッヒャッヒャッ…………」  
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