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じんわりと滲んだ夕焼けが、窓辺のカーテンを染めていって。
杏ちゃんがお店に遊びに来てくれたのは、そんな時間だったわねぇ。
うふふ、学校帰りだからきっとお腹が空いてたのね。
ローズマリーとベーコンのスコーンを口いっぱいに頬張って。
喉が詰まりそうになっては、爽やかなペパーミントアイスティーを飲んでいたわ。
「ふぇいす?それなぁに?」
「聞いたことない?ほら、こうやって写真アップして。美味しそうでしょ?行ってみたくなるでしょ?見て見て!近所のパンダ飯店もあるよ!これ、前食べた中華丼だね」
あら、ほんと!なんて、眺めていたけれど。
こういうのってプライバシーがどうしたとか、詐欺にあったとか、よくお昼のワイドショーで特集されているのと違うのかしら。
なんにも知らないおばあちゃんには、ちょっと怖いじゃない?
「杏ちゃん、こんなのわたしには難しいわ」
「大丈夫だよ!意外と簡単に出来るから。杏のも見る?」
「えっ?杏ちゃんのお写真があるの?」
ほんと孫の可愛い姿には、やられちゃうのよね。
「まあ!これ花火大会ね。杏ちゃんが、いっちばん浴衣似合ってる!こっちは、学校ね。あら?これは・・・・・・」
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