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「杏ちゃん、これはなぁに?」
「これはね、杏の写真を見たり共感してくれた友達が『いいね!』って言ってくれてる数。コメントもくれるんだよ」
「まあ!杏ちゃん、お友達が沢山いるのね。これがこめんと?あらあら、『超美味しそう!』、『私も飲んでみたい』ですって!嬉しいわぁ」
「ここにね、お店の定休日とかハーブ教室の日程を書いておいたら、お客さんがチェック出来るじゃない?杏のクラスでもフェイスブック使ってる子多いし、お客さんにもいっぱいいると思うんだ」
「それは便利そうね。最近は若い子もお店に来てくれるけれど・・・・・・」
「でしょ?私、おばあちゃんのお店とハーブが大好き。もっとみんなに広めたいの!」
「杏ちゃんの気持ちはとっても嬉しいわ。そうねぇ・・・・・・でもねぇ」
この歳になると、なかなか飛び込めないのよ。
せっかく杏ちゃんが勧めてくれたのにね、断っちゃったの。
残念そうな曇り顏。
『やっぱり不安だよね。いいのいいの、気にしないで!』って、寂しそうな笑顔に胸が痛くなったわ。
それから少ししてね、ハーブのお教室の時のことよ。
その日はタッジー・マッジーをみんなで作ったわ。
ハーブで作る小さな香りの花束のことよ。
昔のヨーロッパではね、花言葉に想いを込めてタッジー・マッジーを恋人に贈るだなんて、それは素敵な風習があったの。
「まあまあ!みなさん、とっても素晴らしい出来映えだわ!!」
「先生ったら褒めすぎ!でも楽しかったし、やっぱり香りに癒されちゃう。さて、この力作を写真に収めないと!」
「あっ、私も撮る!先生の素敵な見本も一緒に並べて撮ってもいいですか?」
「えっ?ええ、もちろんよ」
わたし、杏ちゃんに教えられなければ、疑問にも感じなかったのね。
みなさん、いつも作品のお写真を撮っているの。
これってもしかして?
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