中校舎で

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どうしても絶えられない。 どんどん感覚が短くなっていった。 家に居れば何ともないのに、学校へ行くと喉が渇く。 登校してから昇降口で上履きに履き替え、真っ直ぐ中校舎へ向かい水を飲む。 HR中も水の事しか考えられない! 一時間目まで五分ほど時間があく。 ダッシュで中校舎へ行き、一滴も零さんばかりに蛇口から溢れる水を飲む。 味なんて分からない! 目も白黒しながら必死に水を飲む。 自分では異常に気付かなかった。 気付いたのは音楽教師であった。 休み時間に水を飲み過ぎ、移動教室に遅れたのだ。 音楽と美術だけは担任以外が担当しており、その特別教室があるのは中校舎であった。 音楽の授業が終わると、先生は何故遅れたのか聞いてきた。 先生は怒らなかった。 「水が飲みたくて」 事実を言うしかなかった。 今思えば、この教師は最初から私の姿を見かけていたのではないかと思う。 本来、こんな症状は中毒である。 しかし、場所が限定されている。 私自身の心因か何かではないかと思ったのではないだろうか。
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