1章 恋愛をさぼっていました。

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PM11時半過ぎの電車に乗ろうとホームに立っていると 「遥、遥だよな、俺だよ。隼人。」 ギョっとした顔をしたにもかかわらず、向こうは爽やかに微笑み 「凄い偶然、今年から帰国して近くの製薬会社に就職したんだ。」 トラウマ元凶モトカレに遭遇するなんて、すんごい油断した 再会した時のセリフ何にも考えてなかった 頭が真っ白、とりあえずは挨拶 「久しぶりだね。帰国してたんだね。」 は、早く帰りたいよー助けてアンパ〇マン。 「せっかく久しぶりに会ったから、今度食事でもしない?」 社交辞令で言われていても、嫌です。 「そうだね、あっ電車来た。じゃっ」 電車に乗ってうまく離れてラインの交換もせずに 彼は降りていった。 途中から驚き過ぎて埴輪みたな顔になっていた気がする。 今後の対策しなくては、アメリカ食で デブでハゲれば良かったのに残念だよ 優しくて爽やかで落ち着きがあったな 背が高くて見上げるのは相変わらずだったけど。 奴にはダメージは微塵も無いようで腹が立つ。 不甲斐ない自分にも。
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