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母親と折り合いが悪く、大学進学を機に広島に移ってからは、そのままここで就職し、市内の事務用品メーカーに勤めていること。
仕事はやりがいがあり職場環境も良く、出来ればこのまま定年まで働きたいと思っていること。
そして、製薬会社でMRをしている恋人がおり、交際期間が三年になろうとしていること……など。
こちらが戸惑うほどに、あけすけに率直に、文香は自分の内情を和史に話した。
そんな隣人に対し、ずっと黙秘を続けていることが、和史の方も心苦しくなった。
それで、いつものように手料理をご馳走になった、怪我をして12日後の、火曜日。
彼は自分の方から、相手に切り出した。
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