こぼれた涙

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「そろそろ終わりだ、6時だぞー!下校しろー!」 夢中になっていたせいか、教室に入ってきた先生の声でもうそんな時間なのかと気が付いたあたしやクラスメイト達。 「バイバーイ!」 「また明日ー!」 そして、そんな声がチラホラと聞こえ始めた頃。 「立花!帰ろう」 真鍋の声がして、あたしはゆっくりと立ち上がった。 「おー、アリサ。お前も一緒に帰るか」 そばにいたアリサちゃんに気付き、真鍋がそう聞いたけど。 「あ、私ここだけ終わらせて帰るから、先帰ってて」 アリサちゃんはそう言うと、また黙々とペンキを塗り始めた。 「そっか、じゃあ先帰ろっか」 「…うん」 バイバイ、と教室を出たあたし達はふたりで学校をあとにすると、暗くなっていく帰り道をいつものように自転車で進んでいた。
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