葛藤

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「しょ~~う!!!」 朝からハイテンションの声が響く。 翔はその声を無視して歩く。 「ねぇシカト!?返事くらいしてくれたってイイじゃん!」 翔は肩をおもいっきり叩かれた。 「あぁ~悪い…つーか朝からテンション高いんだよお前は…。」 翔の後ろにはニッコリと笑みを浮かべた女子が立っていた。 伊藤瑞希(イトウミズキ)。 いわゆる翔の幼馴染みだ。 成績優秀、スポーツ万能でテニス部に入ってた。 顔は……まぁ中の上。 最近知ったのがこいつ以外とモテること。 「負けちゃったね試合。一回くらい勝ってほしかったなぁ~。」 「しょうがねぇさ。誰も勝つ気が無かったんだから。」 「でもなぁ…。」 「まあ、いいんだよ。もぉ俺は野球はやらない。もぉ悔しくもなにもない。未練もない。」 中学で野球とは離れる。そお決めたんだ。 「でもそんなの翔らしくない…。」 「イイんだよ。じゃあな。」 そぉ伊藤に言って教室に入る。いや、入れ無かった。 「待て。翔」 首を捕まれる。石田だ。 「なんだよ!」 「お前昨日途中で電話切りやがって。まだ続きがあったんだぞ。チョットこっち来い!」 そのまま引っ張られる。 「バカ!痛ぇよ!」 「聞け!!実はお前にも推薦が来てんだ。」 ――……こいつついにボケたか?
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