08 楽しいメロディ

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「十三くん。  状況はどうなっているんだ?」  セロが、十三に尋ねる。 「こんな言葉を知ってる?」 「うん?」 「『見てわからないものは聞いてもわからない』って……  僕にもなにがなにやらわからないよ」  十三がため息混じりにそういうと空から数人の生徒が落ちてくる。 「クソ!!あの爺さん殴ろうとしたらふっとばされたぜ!」  百道が舌を打つ。 「おじいさんを殴ろうとしたの?  それはそれでヒーローとしてどうかな?」  丹歌がそういうと健太が言う。 「悪は即刻、消していいんだぞ?」 「余は一発殴ったぞ?」  男子学生が胸を張って言う。 「あ。かみさま?」  丹歌が、そういうとかみさまと呼ばれる男子学生が更に胸を張る。 「そう余はかみさま。  大神 神。  余のことは親しみを込めてかみさまと呼ぶがいいぞ?」  かみさまは、そういってさらにさらに胸を張った。 「えっと殴ったの?」  丹歌が驚いている。 「うむ。  だが、案の定吹き飛ばされた。  分身とは言えフィサフィーだな。  今の余では勝てん」  そしてそのかみさまの上に落ちてきた少女。 「あーーー!!!殴れなかった!!!」  万桜がその場で地団駄を踏む。 「ふふふふふ。  余は殴ったぞ!」 「あ、かみさま?  どうしてしたに?」 「余が避ければ主が怪我をするしな。  どちらにせよ、地団駄は痛いな」  かみさまが苦笑いを浮かべる。 「あ。ごめん」  万桜が小さく謝りすぐにその場を離れた。 「気にするな」  かみさまは、万桜の頭をポンポンと軽く叩いた。
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