霞たなびく森

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  ・・・タケルは背後に3人の部下を引き連れ、 沼にはまった仲間を助けるべく、大急ぎで現地に向かう。 もう、周りの景色を観察している余裕はない。 途中、確かに幾つか分かれ道がある。 先程の報告だと、真っすぐの道を選んでいたというが・・・。  「・・・おい?  もうかなりの距離を進んでる筈だよな?  道は間違っていないよな、これで・・・!?」 かなりの距離を急いできたはずだが、 一向に斥候の居場所も、巨大な古木とやらも見かける気配はない。 部下の一人が確認の無線を入れる。  「斥候部隊に告ぐ、  そちらは位置を変えていないか?  まだそちらの所在が確認できない。」 ジジ・・・  『こっちは移動もしていない!  救援はまだか!?  これ以上は沼から引き上げたとしても、もう・・・!』 タケルは急いで判断を下す。  「無線で伝えろ!  オリオンの奴らに気づかれても仕方ない!  銃を空に向かって発砲するんだ!」  「しかし、この地形では、  霞や洞窟に音が吸収されてしまうか、反射して位置が分かりにくいのでは?」  
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