霞たなびく森

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   「別に発砲音だけに頼るつもりはねーよ!  大きな音をぶっぱなせば、森の鳥たちが騒いで飛び立つはずだ!  オレ達はそれらのどれかにでも反応すればいいんだ!」 すぐさま部下が同様の内容を相手に伝える。 間もなく、拳銃の音と、 タケルの言ったように鳥たちのざわめきが・・・!  「あっちか・・・!?  ・・・てあっちはオレ達が今来た方向じゃないか!?」  「我々は追い抜いてしまったというわけですか!?」  「考えても仕方ねぇ! 行くぞ!!」 すぐにタケル達は元来た道を戻り、 先ほどの鳥たちのざわめきのある方向へと向かう。 ・・・だが、 確かにここまで歩いてきたはずの獣道が、 銃声のあった方向からずれていき、 いつの間にやら、全く見当違いの方角へと離れていく。 少なくともタケルにはそれだけは確実に理解できた。  いったいどうなってるっ!?  
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