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「タケル様・・・!
これはまさか我らは・・・!?」
まさかでなくとも、道に迷ったらしい。
少なくとも今向かっている道は、斥候の待っている場所でもないし、
残りのスサ一団が待機している場所でもない。
・・・迂闊だった!
「人の住んでいる地域」だという勝手な思い込みで、目印も何も残さず進んでしまったとは!?
悔やんでも始まらない、
タケルは自らの失策に恥じながらも、
本隊に無線を飛ばして、次善の策を乞う。
・・・地上ならGPSが使えたのだろうが・・・。
一方、報告を全て聞いたサルペドンは舌打ちをする。
タケルの短慮を責めるつもりは毛頭なかった。
これは恐らく・・・。
「・・・タケル、落ち着け、
お前のせいだけとは限らない。
既に私たちは森の神シルヴァヌスの術中に陥っているのかもしれない・・・!」
『えっ!? 術中って!?』
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