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さて一方・・・こちらはタケル。
数名の部下と共に、森を彷徨い始める。
道に迷ったと判明するまでに通ってきた分かれ道は、
そんなに多くもなかったはず。
それでも、確実に戻るために、
分かれ道を見つけるごとに樹木に目印をつけていく。
めぼしい木がなければ、
天叢雲剣でそこら辺の草木を焦がしていけばいい。
・・・そこまではいいのだが、
どう考えてもおかしい。
先程通った場所である筈なのに、風景と記憶が合致しない。
しまいには自分達が一度通ってきた目印を見つけてしまうありさまだ。
「どうなってる!?
おんなじ所グルグル周ってただけか!?」
「タケル様! ならば未だ通ってない道を次は選びましょう!
本隊に合流できなくても先に敵を見つけてしまえば・・・!?」
「ああ、そうだな!
できりゃ、そっちのほうが手っ取り早い!」
そこでタケル達は、先の目印とは逆の方向を選ぶ。
少なくとも、今度は別の場所に出る筈だ。
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