霞たなびく森

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  既に数人の斥候はこの大きな橋を先に渡っているらしい。 スサ本隊も、いくつか集団ごとに確実に渡り終えた。 どうやら罠などの類はないようだ。 橋を渡っている最中に橋ごと落とされたり、 固まってるところを集中的に攻撃されたら、 最悪全滅する危険もあるので慎重になるのは仕方ない。 さて、 先程の標識が示した距離と、実際歩いた距離感・・・ 及び橋を境界と考えた場合、 ここから先がシルヴァヌスの森・・・ すなわちその森の神とやらのテメノスと考えるべきだろうが、 村や家屋・・・人の姿などは気配すらない。 それだけ広大なエリアだということだろうか? 斥候には、人工の建造物や人間の姿を見つけたら連絡するように言ってある。 それがないということは、 未だ何の手がかりも得られていないということか。 逆にそれだけ、何もないということは、 興味深く周りを観察できる余裕もある。 アルテミスの村付近では、 珍しい色した岩石や、奇妙な手触りの鉱物などに目が行ったが、 こちらでは地底の風変わりな植物がたくさん生えているのだ。  
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