霞たなびく森

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  なんということか! ついにこの地底世界で初めての犠牲者が・・・、 いや、まだ助ける事が出来れば蘇生できる筈・・・。  「その場所はどこだ!?   急いで救援を送る! 今どこにいる!?」  『橋の袂から歩いて20分ほどの場所です!  道は途中いくつか分かれていましたが、真っすぐの道を選択して進んできました!  目印に、頭上の先端が見えないほどの巨大な古木があります!』  「行こうっ!」 すぐにタケルはじめ何人かの人間が救助隊を作り先を急ぐ。 真っすぐの道で良いというなら、急げばそんなに時間はかからないはずだ。  バサバサッ!  「うっ!?」  ギャーッ!! バサバササっ! だが彼らのゆく手を遮るかのように、 大きな鳥がタケルの顔面付近を威嚇しながら飛び去ってゆく。 これも地上で見覚えのある種ではない。 キジのように尾は長いが真っ黒でカラスを思わせる、 ・・・だが今はそんな事に構っていられない。 急がなければ!!  
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