蠢く"ナニカ"

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少年は直感で理解していた。 "扉の向こう側にいかなければならない"と。 その直感は誰にでも備わっている本能からくるものであると、 そう少年は信じて疑わなかった。 ーポチャン..... なにかが滴り落ちる音が、扉の向こう側から聞こえる。 その音に続くようにして、顔下から"ナニカ"が蠢く音がする。 間違いなく、その"ナニカ"は不吉をもたらすものであった。 同時に、"ナニカ"が身体を蝕んで来ているのが分かる。
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