ただいま、お兄ちゃん

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 すごく緊張するのは、黒猫天使さんの表情がよくわからないから。  暗いせいで怒っているみたいに見える。 「詩貴には君の姿は見える。しかし、他の者には見えない。その点は注意するように」 「はい」 「期間は今日を含めて1週間。7日目の夜に迎えに来るからな」 「はい」 「それから、この1週間の記憶は詩貴から消える。よいか?」 「……はい」 「では、1週間後に」  こうしてあたしは、幽霊として詩貴お兄ちゃんに会えることになった。  きっと、びっくりするんだろうなぁって思いながら目を閉じる。  光に包まれていく中で思うのは、やっぱり詩貴お兄ちゃんのことばかりだった。
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