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会社から寮に帰っても、A子さんについてみんなでよく話し合いました。
「コンピュータ業界の発展はその為にあるんだ」
相部屋の論客T君はそう言いました。一人一人が小さなコンピューターを持って文字で話せばよい、テレビ電話で手話だってできると、言っていました。まさに携帯やスマホがそうですね。勿論、その時は携帯電話なんて誰も持っていませんでした。
それから私はA子さんと、よりコミュニケーションを円滑にするため、手話を始めました。昔、聴覚障害者が主人公のテレビドラマで「名もなく貧しく美しく」ってあったのを思い出して手話を覚えるべきだと直感的にわかりました。
その頃、手話の本はなかなか売ってなくて探すのに苦労しました。今は結構売っています。ちょっと古い話ですが本屋に手話の本が増えたのはトヨエツ主演のドラマ以降と思います。なんせその頃はあまりなかったと記憶しています。色々と本屋をまわって、新宿の紀伊国屋でやっといい本を見つけました。
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