この手から  ~an origami crane~

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例えば僕が 声を上げたら きっと君は咎(とが)めるだろうね “そんな小さな身体(からだ)で、何ができるの?” “ひとりでそんなに声を張り上げて、恥ずかしいとは思わないの?” でも そこで君が正義を主張するのは、 そんなに大事なことなのかな? 僕には何ができるわけでもないけど、 それでも 祈らずにはいられないんだ だから 平和のうたに思いを込めて 今日もここから声を上げるよ 羽ばたけ折り鶴 今 この手を離れ 海の向こうまで そこの国の 君じゃない誰か そこで暮らす 僕に似た他人(たにん) その場所にいる ひとたちは、 今日も脅(おび)えて 空を見上げてるはずだから
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