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両親を殺したのはこの娘、憎しみだけが
僕を狂気へと駆り立てた。
返り血を浴びながらも、何度も叩き
続ける僕。
あの時、初恋と気づいた僕は寂しさの余り
君に構って欲しかった。
「ただ、それだけ・・・」
10分位だったと思う、ゼーゼーと荒い呼吸
を繰り返しながら、ハッと我にかえる。
左手に違和感を感じそっとあげると、
指にユリアの髪の毛が巻き付いている。
髪の毛の下には、首だけがぶら下がって
こちらを向いて笑っている。
「うわーーぁぁぁぁぁぁ!!」
口から心臓が飛び出すかと思うくらい
叫んだ。
思わず、顔面血だらけの首を投げ捨てた。
まだ首の無い胴体部分からは、鮮血が
吹き出したままだ。
床一面には大量の血が浮いていて、所々
肉片が散乱している。
不謹慎かもしれないが、その時になって
恋人の味を知りたくなった。
というより、処女の血液がどんな味
なのか興味が湧いた為だ。
僕はそっと床に転がっていた肉片を拾い、
口元に持っていった。
口に含んでみると、血の味しかしない。
途端に意識が遠くなり、暗闇に包まれて
しまったのだった。
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