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※序章中略(思いついてない)
「久しぶりの東京やわ」
そういい主人公は車に乗りこみ大きく伸びをした。
「東京を離れてかれこれ10年になるもんな」
父は物思いに老けながら少しもの寂しそうに笑った。
「そう言えば飛行機は窮屈じゃなかったか?」
「まぁぼちぼちやったわぁ」
そういった何気ない会話をしながら車は発進した。
主人公は車窓から流れる景色を見ながらボーっとしていた。
「そういえばな。東京に住んでいた時の家だが、お前とよく遊んでいた雪叶くんの家が借りてくれて売りに出さなくて良くなったんだ。いつ帰るかもわからないのにお前のためだと言って売りに出すのを阻止してくれたんだ。今でも感謝しているよ。」
「そんな奴おったっけ?もう忘れたわ」
「忘れてしまったか……」
そんな何気ない会話をしているうちに車は目的地である家にたどり着いた。
昔両親と弟と一緒に住んでいた頃の面影そのままの外装に10年の月日を感じさせる要素は何処にもなかった。
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