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ああ、そうですか、としか言いようがない答えだ。
「そうですか。
で、なんで、二千万だったんですか?」
「余ってたからだ、ちょうど」
「は?」
「ちょうど、端数の二千万を何処に移そうかと思ってたところだったから」
……二千万が端数というのが、意味不明なんですが。
「このまま此処に居て、貴方の話を聞いていたら、頭がおかしくなりそうなので、失礼します」
と未咲は丁寧に頭を下げ、行こうとした。
その背に向かい、智久が問うてきた。
「お前、ほんとに夏目と結婚する気か」
「まだわかりませんけど」
と言うと、
「まあ、それも面白いけどな」
と笑う。
人の結婚を面白いとか、相変わらずだな~と渋い顔をしていると、智久はふいに思いついたように言った。
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