第一章 オフィスの罠

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「ちょっとついて来い」 「……売りませんよ?」 「金をやるからついて来いと言ってるんだ。  別にそういったことに不自由はしていない」  そりゃそうでしょうね、と間近にその男を見て思った。 「ありがたいですが。  何処の誰とも知らない人にお金を借りるわけにはいきません」 「広瀬智久だ。  智久でいい。  もう一度訊こう。  返事は一度だ。  二千万で足りるのか」
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