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絶叫するように、驚きの表情を浮かべた男が僕の魔法によって倒される。
殺す、殺さない、は考えなかった。
ただ倒せればいい、そう思っていた。
だから気絶させる程度に、彼らをその時は倒せたのかもしれない。
それからそのこの鎖を引きちぎりたいと思うと引きちぎれて、それが僕の魔力や魔法によるものだと知る。
鎖に囚われた彼から教えてもらった。しかも、
「もしかしたら、この魔道具のせいでルカを呼んでしまったのかも。母方の血筋がずっと受け継いだお守りのペンダントなんだ」
金髪の美少年、名前はリオネルというらしい彼は、そう言って銀色の円盤に、血のような赤い石で幾何学模様が描かれた“お守り”を見せてもらう。
それに僕は触れてみるけれど何も起こらない。
こうして僕はこの世界から元の世界に戻る方法を探すことになった。
しかもこの助けたリオネルは、王子様であったのだ。
助けたのもあって僕はリオネルに懐かれて、
「将来はルカのお嫁さんになるから、ルカを僕に頂戴?」
「僕、男……」
「この世界では同性間もよくあるよ? だから、駄目?」
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