876人が本棚に入れています
本棚に追加
可愛いリオネルにお願いされて、つい六歳の僕は頷いてしまったのだった。
そして元の世界に戻る方法を探しつつ、僕の能力を見極めたりした過程で、僕には武器を操る才能もあったらしいとしる。
だから僕は剣士としても才能を発揮する。
元の世界ではそこまで体も上手く動かなかったのにここでは動く。
それは僕の中に内在している魔力の影響であるらしい。
そんな体の変化は身体能力だけではなく、何故か瞳の色が水色になっているおまけがついたりした。
また、すぐにでも元の世界に戻る方法は分かった。
どうやら眠っている間はこの世界に来て、起きている間は僕は元の世界にいるようだ。 そういった意味で僕の体は、この世界でも元の世界でも都合よく成長しているようでもある。
ちなみにどうして一番初めは外に出ていたと思ったのに、この世界に紛れ込んだのかというと、虹に夢中になっていた僕は車と接触事故を起こして意識不明になっていたらしい。
運が良い事に特に後遺症も残らなかった。
それからリオネルにまた来てねとお願いされていたのもあって、二つの世界での生活をも始める。
リオネルはああ見えて、活動的で、しかも魔法の腕も剣の腕も優れていた。
それもあってか僕はリオネルに連れられて盗賊退治などをすることに。
危険だとは思ったけれど、僕はリオネルと一緒に居るのが楽しかったので、こっそり城を抜け出したり、それがばれて僕もリオネルと一緒にお勉強をさせられたりした。
そんな中で剣の練習や魔法の練習も行い、気づけば魔王(偽)やら盗賊やら、違法な奴隷商やら……倒してしまっていた。
おかげでここでは、過去にリオネル王子を助けたこともあって僕は、英雄扱い。
それが息苦しく感じていたのもあったけれど、リオネルと一緒に居るのは楽しかったのもあって特に気にしていなかった。
そんなある日僕が魔物を倒すのを見て、
「これなら本物の魔王も倒せるかもしれないね」
最初のコメントを投稿しよう!