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それ以来、彼は週に3日は顔を出すようになった。
仕事仲間らしき人を連れてくることもある。
基本的にはカレー目当て。たまに違うメニューを頼むこともある。
平日の昼間に、学生でもなさそうなのによく海に来れるなぁと不思議に思って尋ねると
「仕事してますよ。まぁ多少自由がきくんです。
それに海を見てると和むからストレス解消になります」
と、答えが返ってくると同時に
「……というのは建前で、本当は凪沙さんに会いたくて来てるんですと言ったらどうします?」
そんな台詞でわたしをからかってきたときは
普段ナンパ男に言われ慣れてる台詞なのに、驚くほど胸が高鳴り、顔が熱くなった。
悔しくなったわたしは、負けじと彼に言い返した。
「それが本当なら、夏が終わってもお店の方に来て下さいね? ただのナンパはお断りですから!」
「ははっ、商売上手ですね」
なんだ、さっきのはやっぱり冗談か。
そう思って若干落胆していたわたしに、彼はあっさりと笑顔でこう告げた。
「じゃあお店の場所、教えてくださいね? 夏が終わっても凪沙さんのカレー食べたいし」
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