542人が本棚に入れています
本棚に追加
心変わりされていても仕方がない。
何年も放ったらかしにしたんだ。
なのに、僕の心は性懲りも無く凪沙の笑顔を追い求める。
記憶を失っていたから、凪沙なしでも何とかやってこられた。
でも、もう。
彼女に恋い焦がれる感情が止まらない。
叶うのなら、この手にもう一度、取り戻したい。
僕は自分の手のひらを見つめ、ぎゅっとまた握りしめた。
ーーーー行こう。
拒否されるかもしれないけど
僕の帰りたい場所は、ここなんだと
どうしても彼女に伝えたい。
何を言っても言い訳にしかならないけど
少なくともあのプロポーズはウソじゃなかったと信じてほしい。
僕達が過ごした時間は、本物だったってことを。
最初のコメントを投稿しよう!