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一通りの準備を終えると小牧さんにじっとしてろと怒られた。
ソワソワする気持ちを抑えつつバルコニーにある・・いつもお昼寝に使ってるロッキングチェアに腰をおろした。
お天気が良くてよかった・・・吹き抜ける風も心地いい・・後、10分もすれば先輩がやってくる時間だ。
さっきからソワソワして気が張り積めていたせいかロッキングチェアの心地良さに急に眠気が襲ってきた。
少しだけ・・・眠っても・・先輩が来たら・・きっと・・小牧さんが起こし・・・てく・・れる・・・眠気に逆らえなくて・・・私は・・目を閉じた。
ん・・?・・なんてリアルな肌触り・・・唇に・・頬に何かが触れてる・・・まるで先輩のキスのような・・?・・・え?
目を開いたあたしの目の前に・・待ち焦がれた・・柊木先輩の綺麗な顔があった。
「姫、お目覚めですか?」
先輩は私を見て優しく・・微笑んでた。
「・・せんぱ・・い?」
「クスッ・・まだ目が覚めない?もう一回キスしょうか?」
・・あたしは先輩の首に腕を絡ませた。
「先輩・・・いらっしゃい」
そう・・あたしは王子様の甘い甘いキスで目を覚ました。
あたしの嘘から始まった最悪の出会いが・・・まさかこんな・・甘い恋に発展するなんて思いもしなかった。
あの日・・あたしの口から出た嘘彼の名まえ・・でも、それは初めて裏庭で先輩をみた時・・・きっとあたしの心の中に残ってのかもしれない。
「お嬢様、お茶をお持ちしました」
小牧さんの声であたしたちはティ―タイムのセッティングがされたテ―ブルへ移動した。
先輩とあたし・・二人だけの甘い・・甘い・・ティ―タイムがはじまった。
――END――
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