MIRAIJIN

偵察

RUーーーーー。
RU ーーーーー。
RU ーーーーー。

無音の暗黒の中
HAKO は移動している。

RU ーーーーー。
RU ーーーーー。
RU ーーーーー。

制御装置の静かな音以外、
ここには何もない。

RU ーーーーー。
RU ーーーーー。
RU ーーーーー。

まどろみの暗黒の中、
この瞬間、
HAKO は移動し続けている。

RU ーーー。
RU ーーー。

今回も
いつものように空間を偵察。

RU ーー。
RU ーー。

たまに時空間を、
そしてたまに、
宇宙空間を偵察。

RU ーー。

わたしは長い間、
このHAKO で過ごしている。

この偵察は
いつからやっているのだろう。

もうずいぶん前からだ。

しかし、
時空間の移動に、
孤独というものはない。

RU ーー。

？！

目をこらすと、
ずっと奥の暗黒の中、
何かが動いている。

RU ーー。

あのHIKARI は何だろう。

あかくもあり、
あおくもあるあのHIKARI は何だろう。

この瞬間、
あのHIKARI まで行ってみよう。

あのHIKARI は
新しい発見があるだろうか。