MIRAIJIN

雨

まぶしい、とは、
どういうことだろう。

わたしは特にHIKARI を発していない。

ZAーーーー。
ZA ーーーー。
ZA ーーーー。
ZA ーーーー。

わたしは、
質問を変えてみた。

「ここは、どうして、ずっと、雨が、ふって、いるの、ですか？」

その生命体は答えた。

「あめ、とは、何でしょう？」

MIRAIJIN は
雨に手をかざして、
その液体を見せてみた。

「ああ、これですか、
これがないと、わたしたちの食物が育たないのですよ」

そして続けてこう言った。

「あなたは、これを知らないのですね、
お気の毒に」

わたしは雨を知っているし、
ずいぶん大昔に、
これによって食糧が得られていた時があった。

しかし、いまは
雨がなくても食糧は得られている。

少なくとも、
この低いテンションの理由は、
この雨によるものだと、
MIRAIJIN は思った。