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初恋は軍事機密
「この辺にメグミちゃんっている?」
「いるよ。」
「どこ?」
「遊びに行ったことないからちゃんとわからないけどだいたいあっちの方。」
「どういう字書くの?」
「ひらがな。」
「ケイコちゃんはいる?」
「僕の姉ちゃんだよ。恵みの雨の恵みで恵子。」
「ヤエコちゃんは?」
「うーんヤエコちゃんはいないな。」
「じゃあ八重桜ね。カオルちゃんは?」
「カオリちゃんならいるけどカオルはいない。」
「興味ある?」
「男には興味ない。」
「どうして男なの?」
「お姉ちゃんのイントネーション。」
「ほかに気になる人はいる?」
「シホちゃん。美人なんだけどあまり話したことないんだ。」
「どういう字を書くの?」
「志を保つで志保ちゃん。」
「今言ったのは行方不明になった人なの。ニュースになっていない?」
「うーん。ニュースにはなっていないな。」
「どうしてかしら?」
「行方不明になった人はいっぱいいるから行方不明になっただけじゃニュースにならないんじゃない?」
「ねえ、この会話を誰かに知らせて。」
「自衛隊にいっとくよ。」
「どうして自衛隊なの?」
「よくわからないけど僕の周りにはなぜか自衛隊がときどき来るんだ。」
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