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夏休みと言えるかどうかの微妙な連休を終え、オレ達はサークルに顔を出した。
っていうか一昨日も顔を出したけど。
ウチの大学は夏休み明けてすぐの土日に学祭を開くのが伝統で、夏休みはほとんどこの学祭の企画や打ち合わせで、何の為の夏休みか分からない。
オレ達は実行委員とか幹事をやらないだけよかったのかも…。
ああいう役職に就くと、夏休み返上で学祭の為に自由な時間が少なくなるらしいし。
ただ、そんなふうにして考えた割には、ロクでもない案だったと思う。
暑さで考えたくなくなったとか?
「澪すっごく似合ってる!可愛い…このまま連れて帰りたい…!」
「服は借り物だから持って帰れないからね」
「澪は似合ってるからいいじゃないか。俺達は全然似合っていないんだから」
「ふふっ…いや似合ってると思うよ。ミニのメイド服似合ってるよ…ふふふっ…!」
「笑うな!だからキッチンスタッフに回してくれって言ったのに!」
メイド服から逞しい太股見せながら怒るマヒロと、現実を必死で受け入れようとするシマの女装が、本当に面白い。
仕方ないよね、"逆転カフェ"がウチのサークルの出し物なんだから。
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