205人が本棚に入れています
本棚に追加
生まれて初めての告白をされた。
しかも男二人、しかも同時に。
更に言うなら同じ顔で、同じ声で、同じ身長。
つまりオレは双子に告白されたってワケ。
別に男と付き合うことに抵抗はないんだけど、オレには付き合うことにおいて、すっごい重要なことがある。
譲れないっていうか…。
優しいとか誠実とかはどうでもいい。
オレが一番重要視してるのは、"身体の相性"だったりする。
女の子と付き合う時もそれが一番重要だったし。
会話のコミュニケーションも必要だと思うけど、何かこう…肌を触れ合わせて分かることってあるじゃん。
そっちの方が言葉よりも真実味があるっていう…。
だから二人に提案した。
ちょっとムチャかもしれないけど、ここで信念を曲げるのは何か嫌だったから、不安を押し殺して二人と同時に身体を重ねることを。
それしかオレが納得する方法がないのを二人は戸惑いながらも受け入れてくれて、心の中で安堵の息をついたのは今でも覚えている。
「考えてみれば、結構ムチャなことしたんだなぁ…」
簡単な夕食を作りながらポツリと呟く。
そう、今でこそこんな感じで穏やかだけど、こうなるまでは二人が毎回喧嘩してたからなぁ…。
最初のコメントを投稿しよう!