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喧嘩するのは仕方ないとしても、二人分を受け入れるのはオレであって、それだけは今でも改善しない。
まぁ一応はオレを気遣っているのか、二人同時に中に…というのはない。
そんなことされたらオレが壊れる。
そう思いながら、フライパンで忙しく菜箸を動かしていると、肉と野菜の美味しそうな匂いが鼻をくすぐってくる。
その匂いにつられてお腹が鳴ってしまう。
「マヒロとシマ、早く帰ってこないかな。オレだけで食べちゃうぞ」
マヒロこと"藤崎 満天(フジサキ マヒロ)"とシマこと"藤崎 海満(フジサキ シマ)"。
どこをどう読めばそんな名前になるのか分からないけど、本人達も分からないらしい。
二人とも自分の名前が好きじゃないけど、苗字で呼ぶと二人とも反応するしで不便だ。
藤崎兄とか藤崎弟も微妙。
双子だから生まれた日も一緒だし。
で、その二人に同時に告白されて、夜は尋常じゃないくらい疲れるオレ。
疲れるのはオレと二人の身体の相性が良すぎるからなんだけど、最近は二人に愛されないと物足りないと思うほどで。
もちろん身体の相性だけじゃないけど、二人と一緒がいいんだよね。
だってどっちも同じくらい好きだから。
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