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今日は学校は休みだし、二人は夜までバイト。
オレものんびり家事をして、午後から買い物でもしようかなと考える、いつも通りの休日。
だけど、ソレは突然やってきた。
そう…トラブルという名の嵐を持ち込む厄介なあの人…そう、オレの兄ちゃん、飯田 奏多。
オレには小言ばっかりなんだけど、恋人の陸斗さんといる時は、もう飼い主に甘える猫みたいになっちゃって、陸斗さんも嬉しそうにしてるから特に問題はないはず。
そんな順風満帆の二人のはずだったけど…。
オレはそう思ってたんだけど…。
「え!?別れたの!?」
「別れたっていうか…距離を置くことにしたっていうか…そんな感じ…」
「あんなに仲良しだったのに…」
「喧嘩じゃないから。おれ達が何度も話し合って悩んで決めた結果、こういうふうになっちゃったんだよね…」
話し合ってはみたけど、納得できなかったんだろうな。
兄ちゃんはちょっと…かなりワガママなところがあるから、本当は話し合いが一方的に怒鳴って終わらせたとかかもしれない。
「距離置くって言ってたけど、どうやって置くの?一緒に住んでるんでしょ?」
「だから、陸斗が実家に帰って、おれも実家に帰ろうかなと思ってる…」
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