お兄ちゃんズの出会い

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簡単に案内を済ませ、とりあえず玄関ロビーに戻った。 学校からきているのだから、学校に帰ってから、解散になるのだろう。 「この後は学校に帰るの?」 「いえ、直帰でいいそうです」 「そっか。じゃあウチにおいで。友達との勉強会とでも連絡しておけば大丈夫じゃない?」 じわりじわりと網を狭めて、大きな魚を追い詰める。 本当に逃がしたくないなら、かっこつけてる余裕なんてないはず。 「あの…先輩のご家族に迷惑が…」 「おれ一人暮らしだから大丈夫。後、先輩呼びと敬語は禁止って言ったよね?」 もう逃がさない。 おれは自分でも呆れるくらい貪欲な人間だ。 「どう?気持ちいい?」 「中、熱くて…気持ちいい…です…」 「また敬語使ってる…」 いやらしい気持ちよりも可愛さが勝って小さく笑うと、陸斗が呻きながら身体をピクッと反応させる。 「笑うと響く…」 「ごめんごめん、何だか可愛くて」 可愛いのにかっこよくて、おれの方が溺れそうになってる。 身体が繋がってることで安心する…今までとは違う安心感。 「うん、本当に上手。初めてとか嘘でしょ?んっ…!」 「ここが気持ちいいんですか…?」 「内緒…。おれとの約束を破る奴には…教えな…ああぁっ!!」 「教えてくれなくても分かったかも♪それと…奏多も可愛いよ」 「っ!!」 イったワケじゃないのに、お腹の奥がキュウゥンと甘く疼いたと同時に、何だか切なさも感じて泣いてしまった。 おれが跨がってリードする側なのに情けない。 その後は幸せな気持ちでいっぱいなまま、何度も求め合って、イく度に満ち足りた気持ちになって、おれの方が陸斗に溺れてることが分かってしまった…。
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