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「えっ!?マジで?うんうん…」
相手は友達からのようで、ヒロシは少し興奮ぎみに相づちを打っていた。
「…友達で、『閲覧注意』みたってやつがいた!」
電話が終わると、ヒロシは嬉々として俺にそう言ってきた。
「えぇ!?マジで?」
世間も騒ぐほどの話題だ。どうせ違うんじゃないかと言ってみたが、どうやら本当に見たらしい。
「マジらしいよ?なんか、内容はありきたりなホラーだったらしいけど、閲覧数0の製作者○○○!パソコンで見てたからスマホで録画してたらしいけど…スマホ再生してみたら…、」
ヒロシが薄ら笑いを浮かべながら話した。俺は聞きたいような聞きたくないような、でも自分で見るより聞く方がいいかなと思い、ヒロシの言葉を待った。
「……真っ暗な画面のまま、ノイズだけの動画だったんだって…。」
・・・・・っ!!
若干予想はしていたものの、ヒロシの話し方が上手いのか…その想像ができてしまったとき、背筋がゾゾッと 寒くなった。
「うわ~!やめて、寒い!!」
「え何で?面白いじゃん!!」
腕を擦る俺を笑いながら、ヒロシは「今日の夜オレも試してみる!」と楽しそうに笑った。
そして休憩を終えた俺達はバイトに戻り、いつものようにまた明日と別れた。
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