第1話  雑な応対

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「ようこそ私の部屋へ。私はあらゆる物事を司る女神です。あなたをお待ちしておりました」 「えぇ……?」 どの口がそれを言うんだろう。 さっき怒鳴ってたじゃん。 暴言吐きまくったじゃん。 今まで散々ほったらかしにしたよね!? 僕が返答に困っていると、それに構わず女神が続けた。 「困惑するのもわかりますが、まずは話を聞いてください。あなたは既に死んでしまった存在です」 「そういえば、崖から落ちてしまって……」 「そんなあなたですが、私の力で同じ世界の同じ時代に、蘇ることができます」 「え、そうなんですか?」 山道でうっかり足を踏み外して死んだだけの、平凡な村人なんだけどいいのかな? もっとこう伝説の賢王とか、宵闇の魔女とか、凄そうな人を選ばないの? でももう一度家族に会えるなら、願ったり叶ったりではあるけれど。 「諸々の設定は弄らせてもらいますけどね。まずは天涯孤独のぼっちで、生業は冒険者になってもらいます」 「え、ちょっと待って」 「年齢は死ぬ前と同じ17歳でいいでしょう。国は……面倒だから中央大陸で」 「ま、待ってください!」 「冒険者としての役職は……ブフッ、これでいいですね。あとは最低限の所持品っと」 「待ってください! あと役職で笑うってどういう事?!」     
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